SVG 要素内のデータ URL から移行する

Jun Kokatsu
Jun Kokatsu

SVG 仕様が最近更新され、SVG <use> 要素の data: URL のサポートが削除されました。Webkit が SVG <use> 要素内の data: URL をサポートしないことにより、ウェブ プラットフォームのセキュリティとブラウザ間の互換性が向上します。

削除する理由

SVG <use> 要素は、外部の SVG 画像を取得して現在のドキュメントにクローンを作成できます。これは強力な機能であるため、同一オリジンの SVG 画像に制限されます。ただし、data: URL は同じオリジンのリソースとして扱われるため、信頼できる型Sanitizer API のバイパスなど、いくつかのセキュリティ バグが発生していました。これらのセキュリティ バグについて、解決するための最善のアプローチについて議論しました。ブラウザ ベンダー(MozillaApple)の間で、SVG <use> 要素の data: URL のサポートを削除することが最善の方法であるとの合意に至りました。

SVG <use> 要素で data: URL を使用しているサイトには、いくつかの代替手段があります。

同一オリジンの SVG 画像を使用する

<use> 要素を使用して、同一オリジンの SVG 画像を読み込むことができます。

<div class="icon">
  <svg width="1em" height="1em">
    <use xlink:href="svgicons.svg#user-icon"></use>
  </svg>
</div>

インライン SVG 画像を使用する

インライン SVG 画像を参照するには、<use> 要素を使用します。

<svg style="display:none" version="1.1" xmlns="http://www.w3.org/2000/svg" xmlns:xlink="http://www.w3.org/1999/xlink">
  <defs>
    <symbol id="user-icon" viewBox="0 0 32 32">
      <path d="M25.333 9.335c0 5.153-4.179 9.333-9.333 9.333s-9.333-4.18-9.333-9.333c0-5.156 4.179-9.335 9.333-9.335s9.333 4.179 9.333 9.335zM23.203 18.908c-2.008 1.516-4.499 2.427-7.203 2.427-2.707 0-5.199-0.913-7.209-2.429-5.429 2.391-8.791 9.835-8.791 13.095h32c0-3.231-3.467-10.675-8.797-13.092z">
    </symbol>
    <!-- And potentially many more icons -->
  </defs>
</svg>

<div class="icon">
  <svg width="1em" height="1em">
    <use xlink:href="#user-icon"></use>
  </svg>
</div>

blob: URL で SVG 画像を使用する

ページの HTML リソースや同一オリジン リソース(JavaScript ライブラリなど)を管理できない場合は、<use> 要素で blob: URL を使用して SVG 画像を読み込むことができます。

const svg_content = `<svg style="display:none" version="1.1" xmlns="http://www.w3.org/2000/svg" xmlns:xlink="http://www.w3.org/1999/xlink">
    <defs>
      <symbol id="user-icon" viewBox="0 0 32 32">
        <path d="M25.333 9.335c0 5.153-4.179 9.333-9.333 9.333s-9.333-4.18-9.333-9.333c0-5.156 4.179-9.335 9.333-9.335s9.333 4.179 9.333 9.335zM23.203 18.908c-2.008 1.516-4.499 2.427-7.203 2.427-2.707 0-5.199-0.913-7.209-2.429-5.429 2.391-8.791 9.835-8.791 13.095h32c0-3.231-3.467-10.675-8.797-13.092z">
      </symbol>
      <!-- And potentially many more icons -->
    </defs>
  </svg>`;
const blob = new Blob([svg_content], {type: 'image/svg+xml'});
const url = URL.createObjectURL(blob);
const svg = document.createElementNS('http://www.w3.org/2000/svg', 'svg');
const use = document.createElementNS('http://www.w3.org/2000/svg', 'use');
use.setAttribute('href', url + '#user-icon');
svg.appendChild(use);
document.body.appendChild(svg);

ライブ例

これらの代替手段の実例は GitHub で確認できます