Service Worker のデバッグは困難です。ライフサイクル、更新、キャッシュ、これらすべての間のやり取りを扱います。幸いなことに、Workbox では Service Worker の開発が容易になるのと同様に、情報量の多いロギングによってデバッグも容易になります。このページでは、利用可能なデバッグツール、Workbox のロギングの仕組み、設定方法について説明します。
利用可能なトラブルシューティング ツール
ブラウザには、Service Worker の開発中にデバッグやトラブルシューティングを行うための多数のツールが用意されています。ここでは、お好みのブラウザを使い始めるためのリソースをいくつかご紹介します。
Chrome と Edge
Chrome(および Blink エンジンをベースとした最新バージョンの Edge)には、強力なデベロッパー ツールセットが用意されています。一部のツール(特に Chrome の DevTools で使用)については、このドキュメントの前半で触れましたが、さらに知っておくべきことがいくつかあります。
- プログレッシブ ウェブアプリをデバッグする
- Chrome DevTools でネットワーク アクティビティを検査する
- 動画: Chrome での Service Worker のデバッグ
- Codelab: Service Worker のデバッグ
Firefox
Firefox をお使いの場合は、次のリソースをご覧ください。
Safari
Safari は現在、Service Worker をデバッグするためのデベロッパー ツールセットが限られています。詳細については、次のリソースをご覧ください。
ワークボックスのロギング
Workbox が提供する主要な開発者エクスペリエンス改善の 1 つは、情報ロギングにあります。ロギングを有効にすると、Workbox のほぼすべてのアクティビティが、特徴的な機能的な方法でログに記録されます。
Workbox の開発ビルドではデフォルトでログがオンになりますが、プロダクション ビルドではオフになっています。開発ビルドと本番ビルドを切り替える手順は、カスタム Workbox バンドルを作成するか、workbox-sw
を介してあらかじめバンドルされたコピーを使用するかによって異なります。
バンドラあり / なし
バンドラは、個々のモジュールからコードを取得し、ブラウザで実行できる JavaScript 出力を作成するツールです。バンドラを使用する際は、事前キャッシュに役立つバンドラ固有の Workbox プラグイン(workbox-webpack-plugin
など)や、Workbox のランタイム キャッシュ ロジックをバンドルするだけの場合もあります。いずれにせよ、Workbox のロギングはバンドラの構成でプロダクションモードを設定することにより影響を受けます。
- webpack では、
mode
構成オプションは'production'
または'development'
に設定できます。workbox-webpack-plugin
は、この値に基づいて、Workbox の本番環境または開発ログを使用します。 - ロールアップの場合、
rollup-plugin-workbox
はmode
構成オプションを受け入れます。このオプションは、Workbox がコンソールに何かをログに記録するかどうかにも影響します。ワークボックス固有のプラグインなしで Rollup を使用している場合は、process.env.NODE_ENV
を'development'
または'production'
に置き換えるように@rollup/plugin-replace
を構成する必要があります。
開発時にデフォルトのロギング動作をオーバーライドする必要があるとします。その場合、バンドラに適した Workbox プラグインを使用することで、ログのデバッグ設定をその構成にハードコードできます。たとえば、GenerateSW
メソッドの workbox-webpack-plugin
の mode
オプションを使用して、Workbox でのロギングを無効にできます。
バンドラなし
バンドラは優れていますが、すべてのプロジェクトに必要なわけではありません。バンドラを使用していないプロジェクトに Workbox を追加したい場合は、workbox-sw
が最適です。
workbox-sw
モジュールにより、他の Workbox モジュール(workbox-routing
、workbox-precaching
など)を CDN から取得します。開発用バンドルと製品版バンドルのどちらを読み込むかは、ウェブアプリへのアクセスに使用する URL によって異なります。デフォルトでは、ウェブアプリが http://localhost
で実行されている場合は workbox-sw
は開発バージョンの Workbox を読み込み、それ以外のときは製品版バンドルを読み込みます。
デフォルトの動作は、Workbox の setConfig
メソッドを呼び出して debug
オプションを true
に設定することでオーバーライドできます。
// Load workbox-sw from a CDN
importScripts('https://storage.googleapis.com/workbox-cdn/releases/6.2.0/workbox-sw.js');
// This must come before any other workbox.* methods.
workbox.setConfig({
debug: true
});
// Now use workbox.routing.*, workbox.precaching.*, etc.
あらゆるワークフローで開発ビルドでのロギングを無効にできます
バンドラを使用するかどうかにかかわらず、Service Worker の特別な self.__WB_DISABLE_DEV_LOGS
変数に true
を割り当てることで、開発ビルドでのすべてのロギングをオフにできます。
//
self.__WB_DISABLE_DEV_LOGS = true;
// The rest of your Workbox service worker code goes here
このアプローチの利点の 1 つは、バンドラの構成から完全に独立しており、workbox-sw
を直接使用する場合でも、Workbox を利用した Service Worker をバンドルするためにバンドラに依存しても機能する点です。
追加情報
バグのある Service Worker で何が起こっているか判別できず、ロギングだけでは不十分な場合は、workbox
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